前回までに図形が知識であること家庭でできることなどをお話ししました。

 

もう少し具体的にしていきます。

知識というのはいくらためても活用できなければ意味がありません。

では活用しやすくするために普段の学習でどういった点に気を付けながら学習を進めていけばよいのでしょうか?

 

問題を音読させてみる。

図があるとどうしても日本語を疎かにしてしまいがちです。

長さを聞かれているのに面積を出してしまう

条件を読み落としてしまう

こういったことを防ぐにはまず最初から最後までしっかりと読むことです。

 

問題文の条件を図に書き込む

図形が苦手な子というのは文章を読みながら図に条件を書き入れることができません。

また、図がないときに自分で図を書こうとしません。

SAPIXのテキストであれば図はついていますが、少し小さいので大きくノートに書かせても良いです。

まずは問題文を読みながら一つ一つ丁寧に「わかる」ように条件を書き入れましょう。

 

何となく禁止

これが一番難しいのですが「何となく」は禁止してください。

図形に求められるのは裏付けする力です。

「何となく90度」や「何となく平行」と子供はよく使ってしまいます。

5年生の真ん中ぐらいまではそれでも何となく正解になってしまいます。

しかし5年後半からになるとそうはいきません。今までのやり方だと必ず×になります。

理由は簡単です。

問題の制作者がそこで選別をしようと問題を作っているからです。

子供に論理力を期待するのではなく、その「何となく」に理由をつける練習をさせてあげてください。

「じゃあなんでそうなったの?」などの問いかけです。これは前回の記事と同じことですが

とっても大事なのでもう1回書いています。

そういって一つ一つに理由を付けて行く、直感が正しいと裏付けされていく、そうやって子供の直感というのは

より鋭くなっていき、「気づける子」に成長していくのです。

センスではないのです。積み重ねによる経験則と、裏付けできてきた自信によるものです。

 

言葉にする

問題を解いた際に使った知識を言葉にしてください。

「円の中心から引いた線だから」とか「これとこれが平行だから」などと

本人に使った知識を説明させてみてください。

大人から見て完璧な説明でなくて全然大丈夫です。

この少しの振り返りが非常に大事です。

もし、「うちの子図形が…」と思っているのならまずはここから始めてください。

 

図形は知識のアウトプットです。

是非それを意識してお子様の図形力を伸ばしてあげてください。