【行動科学】「うまくなる」技術について③
勉強、趣味、運動など、あらゆる分野において、上達するにはかならず努力が必要です。
ただし、がむしゃらに頑張るだけでは結果はついてきません。
正しい努力の方法、すなわち「うまくなる」技術を最初に身に着けることが、結果的に上達への近道となります。
全三回でブログにて「うまくなる技術」を具体的に紹介していきます。
前回記事はこちらです。
今回は、「物事を継続するための方法」をお伝えしていきます。
❏「技術習得の4段階」を知る
技術を習得する過程で、人間は以下の4ステップを踏んでいます。
第1段階「知らない」
例:「自動車って何?」「運転って何?」という状態
第2段階「知っているができない」
例:運転の原理はわかるが運転はできない
第3段階「意識すればできる」
例:なんとか運転できるが、動きがぎこちない
第4段階「意識しなくてもできる」
例:無意識でスムーズに運転できる
これらのステップを知ることで、自分が今どこにいるのか把握することができます。
あとは次のステップをめざしていきましょう!
❏「結果」ではなく「行動」に注目する
結果はコントロールできません。
「試験に合格できるか?」「試合に勝てるか?」といった結果は、自分ではコントロールできないものです。
結果ではなく、「自分の行動」にこだわってみましょう。
試験に合格できるかはわかりませんが、合格するための努力はできます。
「自分がコントロールできないもの」に心を悩ませず、
「自分がコントロールできるもの」に集中することが大切です。
❏ごほうびとペナルティを設定する
うまくなる人は、上達のプロセスをゲームのように楽しみます。
何かが達成できたあとのごほうびは「好きなチョコをひとつ食べる」など自分の気持ちがワクワクすれば十分です。
一方ペナルティは「腕立て伏せ」や「苦手なものを食べる」などささやかなもので良いでしょう。
どちらも無理せず、お金のかからない範囲で設定してみましょう。
❏行動しやすい環境を整えている
たとえば毎朝英単語を覚えたいと思っているとき、
①「毎朝起きてからカバンから筆記用具を取りだし、棚から単語帳をえらんぶ」
②「前の夜に、単語帳と筆記用具を選んで机の上に置いておく」
どちらが暗記がはかどると思いますか?
答えは②です。なぜなら準備のおかげで、行動をはじめるためのハードルが下がっているからです。
自分に面倒だな・億劫だなと思わせない工夫をしてみましょう。
❏自分のために始めて、誰かを想ってゴールする
自分で決めて始めると、物事はかならずうまくなります。
だれかに言われたり、強制されたりするのでは、なかなか上達できません。
うまくなる練習は自分に負荷をかけるので、苦しい場面も多々あります。
そんなとき、大きな力を与えてくれるのは、あなたが頑張ることで喜んでくれる周りの人の存在です。
人間は、「自分のため」よりも「喜んでほしい誰かのため」のほうが力を発揮できる生きものです。
支えてくれる人たちに感謝しながら、ゴールめざして突き進みましょう!
(参考『図解 うまくなる技術』石田淳,まる出版,2017)