難関大学合格を勝ち取るための英語学習法 -高校編-
「難関大学合格を勝ち取るための英語学習法」、今回はいよいよ後半「高校編」です。
前回、「中学で学ぶ英文法の学習を中学3年の初夏くらいまでに終えたい」とお伝えしましたが、高校の英語学習においても、早め早めに学習を進めることがポイントとなります。
これは単に英語力を養うためではなく、「難関大学合格」という本来の目標を達成するための、極めて重要な戦略なのです。
詳しくご説明してまいりましょう。
目次
Toggle英文法は高1までにひと通り勉強しておく
高校生になったら、すぐに着手してほしいことが2つあります。
1つ目は英単語の暗記。中学で覚える英単語は1600~1800語、高校で覚える英単語は2000~2500語程度と一般的にいわれています。高校で覚えなくてはならない英単語は、実にたくさんあるのです。単語帳を使って地道に覚えていくことをおすすめします。
後ほど詳しく述べますが、大学受験に必要な英単語は高2までに身に付けたいところです。
2つ目は英文法の学習です。これは“速習”することが肝になります。高校3年間で学ぶ英文法の学習を、高1のうちに終わらせましょう。「詰め込み過ぎでは?」と心配される親御さんもいるかもしれませんが、そんなことはありません。
前回「中学編」で触れましたが、英文法は中学1年から高校3年まで学年が上がるごとに、同じような内容をより深く・より幅広く身に付けるようなカリキュラムになっています。
なので、中学までのベースとなる知識がしっかり身に付いていれば、高校の英文法はそれほど難しくはないのです。パーソナルスタディでも英文法の学習を高1で終わらせる塾生は数多くいます。東大・京大、早稲田・慶應のような難関大学を目指す塾生は大体、高1の夏までに終わせています。
適切な指導のもとで、しっかり学習習慣を身に付ければできるのです。
英文法を学ぶテキストとしては『高校リード問題集 英文法B』(教育開発出版)をおすすめします。「英文法A」もありますが、Bの方がより難易度が高く、難関大学を目指す受験生にとって必要な範囲がカバーされています。
英文法ができなければ、長文読解もできません。英語学習の基盤となるものなので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
英語学習を「3つの軸」で進める
英文法をひと通り終えたら、次は「3つの軸」に沿って学習を進めてもらいます。
1つ目の軸は、先ほども述べた英単語の学習。これは高1から高2にかけて、じっくり取り組んでほしいです。
単語帳は、ひとまず学校で配布されたものを使えばいいでしょう。もしそれが「使いにくい」「他の単語帳を使ってみたい」という場合、『ドラゴン・イングリッシュ必修英単語1000』(講談社)を手に取ってみてください。
見開きで4つ~6つ程度の英単語が紹介されています。一般的な単語帳と比べ、見開きで紹介する単語数を絞っており、その分、各単語の例文や解説が豊富に書かれています。英単語を覚える“きっかけ”が豊富なので、使いやすいと思います。
2つ目の軸は、英語の問題集をこなすこと。速習した英文法の知識を、たくさんの問題を解くことによって定着させるのです。
問題集は、『英文法・語法 Vintage』(いいずな書店)または『Next Stage 英文法・語法問題』(桐原書店)がおすすめです。数多くの高校で採用されている教材なので、すでにお子さまはお持ちかもしれません。
どちらもオーソドックスな問題集ですが、ここに載っている問題がサッと解けるようになれば、難関大学合格にグッと近づくことができます。問題の解き方について、しっかり解説が書かれている点もいいと思います。自習テキストとして非常に優れています。
3つ目の軸は英文解釈。数行程度の短い英文の意味をつかむ練習です。英語試験の“山場”となるのが長文読解ですが、それを解くためのトレーニングという位置づけになります。
この分野にも良書は数多くありますが、ここでは『大学受験スーパーゼミ 徹底攻略 英文解釈の技術100』(桐原書店)を挙げたいと思います。
タイトルに「100」とあるとおり、英文解釈のテクニックが100章にわたって解説されています。難関大学受験に必要な知識がコンパクトにまとめられているのが特徴です。
各章の解説がとても詳しく、ある程度の英語力が身に付いていれば、自分で学習を進めることができます。当塾では、医学部をはじめとする超難関大学を目指す塾生がよく使っています。
入試に必要な英語力は高2までに固める
「3つの軸」に沿った学習は、高2の夏までに終えます。ここまでで英語の知識のインプットはひとまず完了させるイメージです。早いお子さまだと、高1で終えるケースもあります。
余談ですがパーソナルスタディでは難関大学合格を目指す塾生に、「高3になったら電車で単語帳を開かないようにしようね」などと言ったりします。難関大学合格を目指す受験生が高3になって、まだ英単語を詰め込んでいるとしたら、ちょっと勉強が遅れ気味です。頑張ってほしいところです。
そしてその後は、ひたすら過去問を解くという段階に入ります。
過去問も、細かくいうと2段階あります。最初は「大学入学共通テスト」の過去問または類似問題にチャレンジしてもらいます。
そこで8割くらい点数が取れるようになったら、いよいよ国公立大学の第2次試験、私立大学入学試験の過去問へと進むわけです。
ここまでの学習プロセスを高2のうちに終わらせます。
高3は他の科目の学習に時間を割く
高校2年生でここまで到達できれば、しめたもの。高校3年生になったら、英語の勉強は週一回程度やれば大丈夫です。
このように英語の学習を先々に進めることは、難関大学合格のための戦略として大きな意味があります。空いた時間を他の教科の勉強に当てられるからです。
英語のほかにも、文系を目指す学生であれば古文、日本史、世界史、理系・医学系なら数学、物理、化学などの勉強をやらなければなりません。英語を早めに片づけておけば、本番直前にかけて、これらの科目の知識を詰め込むことができます。
余裕が生まれることのメリットは、学業以外にも及びます。例えば、部活動に打ち込む時間もできるはずです。以前、当塾の塾生でラグビーをやっているお子さんがいて、高3の秋の大会に出場し、志望大学に合格したケースもあります。
英語の学習は早め早めに手を打つことが大切だと、ご納得いただけたでしょうか。
「難関大学合格への道のりは厳しいんだな」と思った親御さん・受験生の皆さんもおられるかもしれませんが、最後に一つだけ申し上げたいことがあります。
英語が苦手でパーソナルスタディを訪れたお子さんが、勉強を重ねるうちに「英語が好きになった」というケースは非常に多いです。苦手科目を克服することはできるのです。
今回ご紹介したのは難関大学合格を目指すうえでの理想的な英語学習法です。実際には、受験生一人ひとりの目標・レベルに応じたオリジナルな勉強法があると私たちは考えています。パーソナルスタディではお子さまと一緒になってそれを探し、指導をしています。
当塾の指導にご興味・ご関心をいただけるようでしたら、ぜひこちらからお問い合わせください。