5月24日(金)に、都立北園高等学校にて学習塾対象の説明会が行われました。

今回はその内容をダイジェストでお届けいたします!

 

2024年度高校入試状況


2024年度の高校入試状況は以下の通りでした。

推薦一般備考
定員64253
最終応募数148458
応募倍率2.311.81
実受検者数148414男女ほぼ半々
実際倍率2.311.64
合格者64256男女とも合格率61%程度

(推薦入試状況)

推薦入試の得点内訳は以下の通りでした。

満点
調査書500
小論文300
個人面接/集団討論200
満点1000

・受検者の男女比は、だいたい女2:1男。合格率も女子の方が高かった。

・小論文、個人面接/集団討論については、合格者は受検者平均+20点くらいは取れている。

・北園高校は、コロナの状況下で中断していた集団討論を復活させました。推薦入試で忌避された理由の一つかもしれない、と仰っていましたが、「難しいこと(を言えること)ではなく、仲間と意見を出しあうことができるか」を見ており、「(引き続き実施していく方針を)変えるつもりはない」とのことでした。

・2024年度推薦入試小論文テーマ:
①草原と池に生息する生物の生息数調査について考える
②マシュー・サイド『多様性の科学』と石田光規『「人それぞれ」がさみしい』の中の文章を読み、多様性について考える
→②については、大学入試共通テストを意識し、情報処理能力がどれだけあるかを測るような出題をした、とのことでした。

・2024年度推薦入試集団討論テーマ:
河合雅司『未来の年表』を読み、便利さや不便を楽しむことについて考え、討論する。
→不便について考えることがやや難しかったか、とのことでした。
★『未来の年表』は講談社現代新書で刊行され、書店でもずっと話題書として目立つ場所においてあったので、見たことがある方や実際に呼んだ方もいるかもしれません。中学生にとっては新書は馴染みがあまりないかもしれませんが、どんな本が話題になっているかという情報は入れておき、特に自分たちに関わってくるようなものは内容を押さえておくとよいですね。

(一般入試状況)

・学力検査の受検者平均は5教科計400点超(教科ごとのデータを示していただきましたが、こちらでは割愛します)とのことです。
★合格者平均はさらにその上を行っているので、苦手教科を作らず、むしろ90点以上を取れる得意教科を複数持っているかが重要かな、と思います。

・ESAT-J(スピーキングテスト)は、Aでも不合格者はいるし、Cでも合格者は普通にいるので、取れていなくても「その時は調子が悪かった」と思ってあまり落ち込まないで欲しい、とのことでした。

76期生(2024年3月卒業)進路状況


東京都教育委員会から、進学指導推進校に指定されている北園高等学校ですが、特に国公立大学進学の実績が上がってきています。
10年前の66期生は、15名だった現役国公立大の合格者は、76期(307名)で55名まで増加。ここ数年は、安定して40台後半~50台後半の現役合格者数を出しています。
実際に、説明会の中でも佐藤校長が、「国公立を目指す高校」と冒頭に述べられておりました。今年高3となる77期生では、春の段階で約200名が国公立大を第一志望にしているそうです。

今年の具体的な実績としては現役国公立だと、一橋大1/横浜国大1/筑波大4/埼玉大6(既卒含め7)/東京海洋大1/お茶の水女子大2/電気通信大1/東京医科歯科大1/東京外大1/東京学芸大2/東京農工大5などの合格が出ています。
有名私立学校群だと、早慶上理は現役67名(早大32、慶大7、上智大15、東京理科大13)/GMARCH264名(明治大57、青学大23、立教大50、中央大33、法政大79、学習院大22)/成成明学国武94名/日東駒専244名の合格が出ています。

 

2025年度以降入学者からの変更点/学校の特色


「自由の北園」と呼ばれてきた北園高等学校ですが、生徒の意見をとり入れながら、国公立大進学に向けたカリキュラムや教育環境の変更を行っていくそうです。今年度より生徒たちが進路のイメージを早くから抱けるように、東京農工大での進路セミナーを高1春に行うなど学校行事も変更をしています。また、来年度からの変更点もいくつか示していただきましたので、紹介いたします。

(2025年度以降入学者からの変更点主な変更点)
・現在年間17回ほどある土曜授業は廃止。現在の1日6時限から、平日45分×7時限授業へと変更。
・1~3学年の英語(論理表現Ⅰ~Ⅲ)、2学年の数学(数Ⅱ)で習熟度別授業を実施。
・1学年で数Ⅱ(1単位分)の先取り学習を実施。
・2,3学年の地歴公民科目を選択必修化(日本史探究/世界史探究、地理探究/政治・経済)。
・総合型選抜に向け、「総合的な探究の時間」を2学年で完結。
・生徒全員が理科4科目を履修できるように変更。
・旧食堂を、約160人収容可能な自習室に。放課後から午後7時まで解放し、チューターを配備。

(学校の特色)

「探究の北園」として、「信州北園プロジェクト」「理数研究校」「国際交流リーディング校」「海外学校間交流推進校」など、様々なプロジェクトを行ったり、指定校に選ばれたりしています。
特に、海外との交流については都立高校では珍しい第二外国語(ドイツ語・フランス語・中国語・ロシア語)が単位として設けられています。
語学研修もオーストラリア語学研修(希望者多数の場合抽選)が実施されているほか、注目すべきは「PASCH(ドイツ外務省のドイツ語推進プロジェクト) ドイツ公認パートナー校」に選ばれていることでしょうか。
こちらの認定校は、早稲田大学高等学院・獨協中高など日本で5校のみであり、都立高校では北園高校が唯一です。8月には約3週間ドイツへの語学留学がありますが、こちらは学内でも2名ほどしか選ばれないとのこと。世界各国からドイツ留学生が集うプロジェクトのため、選考されるには目的意識だけでなく、基本的にドイツ語でコミュニケーションを取れることが大前提なのだとか。
また、ドイツ語能力試験へのチャレンジを行い、合格する生徒が20名ほどいたり、ドイツのギムナジウム(中学・高校)との交流が行われたりと、ドイツ語の勉強は第二外国語の中でも特に盛んなようです。

 

説明会・文化祭日程


学校見学会
8月23日(金)・24日(土)予定(要予約:7月上旬申込)

学校説明会
10月5日(土)・11月16日(土)・12月7日(土)予定(要予約)

学校外会場説明会
板橋区合同進路相談会:7月20日(土)
北区進路フェア:7月28日(日)
さんだる相談会:
・練馬会場:7月7日(日)
・足立会場:7月20日(土)
・荻窪会場:7月21日(日)
都立高校合同説明会 新宿高校:11月10日(日)

ミニ学校説明会
※学校見学会に参加できない方対象(要予約)。
(実施日)
7月23日(火)・24日(水)・25日(木)・26日(金)・8月1日(木)・2日(金)・7日(水)・8日(木)・9日(金)・14日(水)
(時間)
各会約30分:①午前9時30分~ ②午前11時~ ③午後1時30分~ ④午後3時~

柊祭(文化祭)
9月7日(土・8日(日)予定

※各イベントの詳細は、ホームページ等をご確認ください。

 

まとめ


北園高校は、自由な校風を大切にしつつ国公立大中心に生徒の進路実現に向けた改革を行っているとても良い学校だと感じました!
旧第4学区では、竹早高校に次ぐ2番手校であり、合格するためには、内申点+都立入試で高得点を取る実力が求められます。今回いくつかいただいたデータを紹介しましたが、今年の入試で見事PERSONAL STUDYから北園高校に合格した生徒も、夏以降特に実力をつけ、合格を勝ち取った生徒でした。

進路相談や志望校合格のための学習計画作成など、PERSONAL STUDYでは一人ひとりの進路実現を全力でサポートしています。
高校入試に関するお悩みやご相談がある方は、是非一度お問い合わせください。