英語の読解問題を効率の良く解く方法
こんにちは。講師の三石です。
今回は英語の読解問題の効率のいい解き方についてお話ししたいと思います。
英語が苦手な生徒の中で長文読解が一番ネックになる場合がとても多いです。
また、ほとんどの高校・大学が入試問題で長文を出題し、配点が1番高いと予想されます。
しかし、長文(過去問)を解く場合、単語や文法事項、構文、和訳のスキルなどは身に付けておかなければなりません。
今回のブログでは基本的な英語力が身に着いたうえで、その英語力を最大限に発揮するためのアドバイスを中心に書きます。
1.本文を見る前に出典を確認しよう!
英語の長文は、ほとんどが本や、記事から引用されていることが多いです。
そのため、その文がどこから引用してきたのかを本文末に記載していることが多々あります。
(※必ず載っているわけではありません!!)
2014年 早稲田大学 政治経済学部 大問2
最終段落以降
So take heart. The next time you meditate, you know that you’re not just benefiting your neighbors, community members, and as-yet-unknown strangers by increasing the odds that you’ll feel their pain when time comes, and act to lesson it as well.
Source: David DeSteno, “The Morality of Meditation,” The New York Times (July 8, 2013)
ここで“Source“とは、”出典”を意味します。
記載されているのは左から順に、著者、タイトル、新聞名です。
長文を読み解くうえで、本文は何について書かれているのか=“その本文の主題“を把握することがとても大切になってきます。
この記事のタイトルは“The Morality of Meditation”。
日本語だと”瞑想の効果“です。
本文では、瞑想が人間にとってどのような効果を与えるのかを実際行われた実験などを踏まえて筆者が定義したものが書かれています。
今回例で挙げた早稲田の政経学部は、抽象的な英文が多く、内容を理解するのが難しいです。
しかし、このように本文を読み解く前に”本文が何について書かれているか“を事前に把握しておくことで、本文を読む際の理解度がグッと上がります。
2.設問を先に見て、キーワードをCheck!!
ここで説明することの目的としては、1で説明したものと同じで、
本文を読む前に本文が何について述べているのかをイメージできるようにするためです。
実際にどのようにやるのか、具体例を見てみましょう。
2016年 センター試験 大5問
問1.At the beginning of the story, Uncle John was
➀ cooking for The Big-Time Cook Off
② making a special meat for Mike
③ training Mike for the contest
④ trying to improve his recipes
問2.Uncle John’s father began working in the city because
① he was tired of living in the countryside
② it was easier to spend time with his family
③ the family needed more money for living
④Uncle John’s mother had become sick
問3. Why were Uncle John’s parents and teachers worried about his future?
① He just wanted to rest at home
② He lost interest in studying
③ He stopped avoiding his father
④ He was no longer good-humored
問4. What helped to change Uncle John’s life the most?
① Eating an award- wining dinner with his friends
② Entering cooking contest such as The Big-time Cook Off
③ Making a connection with his father through cooking
④ Spending time talking with Mike in the Kitchen
今回の例題ではセンター入試の問題を引用しました。
この問題の選択肢を見ると、明らかにこの文がUncle Johnについて話していることが分かります。
しかし、ここで“じゃあこの文はUncle Johnに注目して読めばいいんだな!”
と考え、本文を読み始めてはいけません。
この本文ではUncle Johnが何回も登場します。
なので、設問を見る際はUncle Johnの何について問われているのかまで確認しましょう。
例えば、問1であれば、At the beginning of the story,という時制設定と、
選択肢がすべて動詞の現在形で書かれていることから、話の最初にUncle Johnは何をしていたのかを意識して読むことが大切です。
問2を見てみましょう。
今回はUncle Johnのお父さんが主語となっていたり、began working in the cityと場面が指定されていたり、
選択肢の文がbecause節から始まっていることからUncle Johnのお父さんが町で働き始めた時の理由を探しながら読み進めていくことが大切です。
次に問3です。
問2と同様に主語に注目してみましょう。
今回の場合はUncle Johnのparents と teachersですね。
しかし、問3が前の2問と違うことは設問と選択肢の主語が違うことです。
問2までは設問の主語に注目すればよかったですが、この問題を解く上での重要な人物は選択肢の主語=Uncle Johnです。
このことが意識できていれば、本文を読み進めていく際、Uncle Johnのどのような言動が、
彼の両親や先生たちを心配させたのかに注目して読み進めることができ、問題がかなりスムーズに解けます。
最後に問4です。
この問題は主語がWhatであるため、特定することが難しいです。
目的語にUncle Johnの人生とあるので、解答がUncle Johnと直接かかわりがあることは間違いありませんが、この情報しかはっきりと分かりません。
このような場合、どうすればいいと思いますか?
こんなときは、選択肢をCheckしましょう!!
“いや、普通やん”
と思ったそこのあなた!ただ読めばいいってことではありません。
設問が何について聞いているか、その設問を解くためには何に注目すべきか、
それを理解したうえで選択肢をどのようにCheckしていけばいいのか、ここまで考えられて意味があります。
今回のような設問では、選択肢が全て動詞の現在形で書かれています。
また主語が書かれていないので設問で挙がっている情報から自動的にUncle Johnが主語だとわかります。
このことを理解したうえで、この4つの動詞に注目して読んでみてください。
この時に注意してほしいことは、選択肢を全て読むことは良くないという事です。
どんなに偏差値がいい人でも、自頭がいい人でも、選択肢の内容がすべて完璧に頭に入った状態で本文を読み進めることができる人はいません。
もし、覚えられたとしても選択肢は基本3/4が嘘の情報ですので必ずと言っていいほど途中でこんがらがってしまい、
また読み直さなければならなかったり、間違えたりします。今までもしそのような解き方をしていたら、
今すぐにやめましょう。
まとめ
☆本文を読み始める前にやること☆
① 出典が本文末に記載されているかを確認する
② 設問を読む前にチェックして、問題をスムーズに解く準備をする
☆本文読解中にやること☆
③ ②で得た情報のみを意識して読み進める
英語は基本がしっかりしていれば、問題を解く意識を変えるだけで得点を伸ばすことができる科目です。
単語・熟語の意味、和訳問題、文法問題が出来ているのに長文があまり伸びないという生徒は、ぜひ参考にしてみてください!!