「現役で大学合格を目指す受験生にとって10月は試練の月です」とパーソナルスタディ白山下校・教室長の宮崎拓未トレーナーは言います。

 

詳しく話を聞きました。

 

宮﨑拓未(みやざき・たくみ)

パーソナルスタディ白山下校・教室長。中学・高校・大学入試問わず、受験指導に定評のあるトレーナー。「主体的に、全力で何かに打ち込める生徒を育てる」ことがモットー。

 

現役の大学受験生が焦り出す時期


ひと言で言うと、なかなか模試の成績が伸びない」んです。「夏休みにあれだけ勉強したのに……」と受験生の多くは感じると思うのですが、

 

まだ入試本番で点を稼ぐための勉強が十分にできているとは言いがたい子がほとんどです。

 

模試では、大学入試本番で出るような応用問題も出題されます。そのため、志望校の過去問や、入試本番を想定した実践的な問題を解く勉強をしない限り、模試の点数を飛躍的に伸ばすことは難しいのです。

 

ところが、現役生は学校の授業の予習・復習もあるため、高3の10月になっても、なかなかそういった勉強が十分にできないのが実情です。

 

本人は「ちゃんと勉強をしている」という意識があるので、模試で成績が伸びないことに焦り出してしまうわけです。

 

理想通りではなくとも前進している


以前、「難関大学合格を勝ち取るための英語学習法」の中で「早め早めに勉強を進めましょう」とお伝えしました。

 

英語の場合、難関大学に現役で合格しようとするなら“高校2年生の終わりまで”に、志望校の入試に必要なレベルの英単語をすべて覚え、過去問に着手する――。理想を言うと、それくらいのペースで学習を進めておきたいところです。

 

しかし、すべての現役生がその通りできるわけではありません。高校生活は勉強だけではないです。「悔いのないように最後までやり遂げたい」という思いで部活動に取り組み、高校3年生になってから本格的に受験勉強に専念する生徒もたくさんいます。

 

大事なのは、どのような状況においても「私には無理だ」と簡単にあきらめてしまわないことです。

 

焦らず淡々と勉強し続けてほしい


特にこの時期、パーソナルスタディが大切にしていることは、

 

「心が折れない」ようメンタル面のケアをし、受験生には淡々と勉強を続けてもらうことです。

 

勉強に近道も特効薬もありません。基礎ができない限り応用問題は解けません。高3の10月だろうが11月であろうが、基礎知識が固まっていない生徒には、基礎を中心に勉強してもらいます。

 

 

 

基礎知識が固まれば、応用問題や志望校の過去問に取り組んでも点数が取れるようになっていきます。そうすれば模試の点数にもつながってくる。今、模試の成績が思い通りでなくても、現役合格という最終ゴールに向かって歩みを止めないことが大事です。

 

自発的に学ぶ姿勢が現役合格につながる


10月は多くの現役生が志望校のランクを下げようと検討する時期です。勉強しても模試の成績が伸びないというプレッシャーで、心が折れてしまうのです。

 

パーソナルスタディの塾生にもこの時期、あきらめてしまいそうになる子は毎年います。ただ、先ほど述べたような話をしたうえで、「じゃあ〇〇君はどうする?」と問いかけると、

 

 

ほぼ100%「頑張ります」「挑戦します」という答えが返ってきます。あきらめず、自発的に前へ進もうと決断してくれるのは、トレーナーとして本当にうれしい瞬間です。

 

私の経験上、そういう子は、ほぼ現役合格を勝ち取ることができます。

 

もちろん、現実的に考えてここから志望校への現役合格が難しいと判断したときは、断腸の思いで、そのことを塾生に伝える場合もあります。

 

塾生に対しては、常に「どうすれば相手のためになるか」ということを考えて言葉をかけるように心がけています。

 

私たちはこれからも全身全霊で塾生たちと向き合い続けていきます。