高校物理で苦手な人が多い分野に『波動』の分野が挙げられます。その直前に勉強しているはずの『力学』に比べて苦手な人が多い理由として考えられるのが、「イメージがしづらい」これに尽きると思います。しかし、実は覚えること自体はあまり多くなく、典型問題さえ抑えておけばかなり得点しやすい分野になっています。

今回は抑えるべきポイントを解説して行こうと思います。

 

 

単振動を理解する


まず第一に、波の分野を学習する前に、力学の『単振動』がしっかり理解できているかを確認しましょう。

波動分野で学習するsinカーブは、単振動する物体を横方向に動かした軌跡で描かれています。また、波を伝える媒質は、始まりの位置(これを位相と言ったりもします)が違いますが全ての粒が単振動しています。つまり、そもそも単振動とは何かが理解できていないと完全に理解することはできないのです。力学の単振動分野をしっかりと理解してから勉強するようにしましょう。

 

 

扱うパラメーターに惑わらされないこと


波動分野では扱う文字が多いことも特徴の一つです。波動を表す波動方程式には問題ごとに変わるパラメーターがとても多いです。

ですが、問題ごとに実際に注目しなくてはならない文字は一つが二つであることがほとんどですので、この問題ではどの物理量について聞かれているのかをしっかりと確認してから考え始めるようにしましょう。