お子さまに何かを教える場面を想像してみてください。

 

「ほら、ちゃんとやってごらん」

「もっとしっかり混ぜなきゃダメ」

「きちんと並べなさい」

このような具体性に欠ける表現をしていませんか。

具体的に欠ける表現とは、「きちんと」や「しっかり」などの表現です。

 

お子さまにとっては「一生懸命やっているのに、いつも“ちゃんと”って言われる…。どういうこと!?」

となってしまっている可能性があります。

 

あるいは、同じことでもお母さんには「ちゃんとできたね」と褒められたのに、

お父さんからは「もっとちゃんとやりなさい」と怒られる、なんて状況を生み出すことも。

 

子どもに身につけてほしい「行動」は“具体的に表現する”これが鉄則です。

 

具体的に表現するためのポイントは、

『誰に指示しても全員が確実に同じ行動をするような伝え方』をすることです。

たとえば「きちんと靴を並べなさい」という表現も、

『縦に連なるように並べる』『靴の大きさ順に揃える』など人によって「ちゃんと靴を並べる」の捉え方が変わるからです。

なぜなら“どのように”並べるか具体的に伝えられていないからです。

人は誰かに何かを伝える時に、自分が思っている以上に曖昧な言葉を使用することが多いのです。

 

『この線に沿って、靴の先がドアを向くように並べてね』

このように要点を押さえた伝え方をしましょう。

 

具体的な言葉で伝えることで、お子さまも分かりやすいのはもちろん、

親も子どもの行動を見て「できている」「できていない」が判断しやすくなります。

 

そうすれば、「できていれば褒める」「できいなければどこを修正してあげられるのか」これが明確になります。

 

また具体的な言葉で表現するもう1つのポイントは、指示の中に“回数”や“時間”などの数字を入れることです。

 

ぜひお子さまに何かを教えたり、伝えたりするときはこういった具体性を意識してみてください。