金融リテラシーの重要さ、海外との違い、なぜ子どもにも求められるのか、について前回・前々回と解説しました。

今回は、実践編として「周りの大人ができるアプローチ方法」を紹介します。

 

❏ 小・中学生×金融リテラシー


小・中学生のみなさんに学んでほしい金融リテラシーの内容として、政府広報オンラインでは以下のことが示されています。※

 

【小学生】

おこづかい・お年玉、買い物や手伝いなどの体験を通してお金に関わる経験・知識・技能を身につけ、社会のなかで生きていく力の素地を身につける。

【中学生】

おこづかい管理や買い物の経験も増え、家計や生活設計について理解し、将来の自立に向けた基本的な力を養う。

 

難しいことを小・中学生が学ぶ必要はありません。

まずは、ざっくりとした「お金の仕組み」や「お金の使い方」を学び、身につける練習をすればよいのです。

 

❏ 金融リテラシーを育むために


金融教育を家庭で行うのは、そう難しいことではありません。日常のさまざまなことから、アプローチが可能です。

  • おこづかい帳をつけさせる
  • お使いに行ってもらう
  • お手伝いをしたら〇〇円といった報酬制にする
  • クレジットカード・保険などの仕組みをざっくり話す

どれも金融リテラシーを養うための一つです。

さらに、国ではお金について学べるコンテンツも用意していますので、いくつか例をあげてみます。

❏小学生向け

「うんこお金ドリル(生活編)」うんこドリル×金融庁

▶お金の使い方や「お店を経営するとしたら?」などがクイズ形式で学べます。

「にちぎん・キッズ」日本銀行

▶お金の流れ・インフレやだ触れなどお金の価値について、マンガで学べます。

「税の学習コーナー」国税庁

▶税に関する知識の基礎を学べます。

 

❏中学生向け

「基礎から学べる金融ガイド」金融庁

▶家計管理・保険・株式・クレジットなどについてのパンフレットがPDFで見られます。

「18歳までに学ぶ 契約の知恵」金融庁広報中央委員会

▶契約について・トラブル時の対応についてが学べます。

「税の学習コーナー」金融庁

▶税の仕組み・国の財政・税の役割などが学べます。

とくに中学生向けの場合、契約などの民法が関わるものや難しい内容もあります。

お子さまに「これを読んで」というのは正直難しいかもしれません。お金について「難しい・面倒くさい」といったイメージを与えてしまう可能性があるからです。

ですので、親御さんが目を通し、何かのタイミングで“内容をかいつまんで話す”といった方が有効です。

金融教育を本格的にスタートさせなくても、お子様の5年先・10年先を見据えながら「社会に出て困らない・トラブルに遭わない」ために、家族でお金の話をする機会が設けられるといいと思います。

少しずつで結構ですので、お家でもお子様の金融リテラシーを養うアプローチをしていきましょう。

 

※出典:知らないと損をする?最低限身に付けておきたい「金融リテラシー(知識・判断力)」