主体性を引き出すのは何か?それは自己肯定感です。

文部科学省の調査によると、日本の若者は自己肯定感が低いという事が分かっています。

「自分に満足しているか」といった問いに対して、満足していると答えた人はアメリカが86.0%と最も高く、続いてイギリスが83.1%、日本と同じアジア圏の韓国は71.5%。

対して、日本は45.8%でした。※1

 

自己肯定感は、誰かとコミュニケーションを取る時だけでなく、勉強する姿勢にも大きく関わってきます。(そのため、文部科学省でも『主体的・対話的で深い学びの実現』に力を入れています。)

そこで今回は、何にでも自らチャレンジする「主体的な子ども」を育てるための3つのポイントを紹介したいと思います。

子どもに「決める経験」をたくさんさせる


子どもの主体性を引き出すために、子ども自身に選択させる、決定させる、といった事を意識的に増やしましょう。

大きな決断・選択ではなくても、「お昼に何を食べたいか」などのちょっとした事でもかまいません。

自分で選択する経験を増やす事で、自分の嗜好性なども分かってきます。

「失敗してもいい」という雰囲気作りを


当然ですが、自ら考えて何かに取り組む時は、失敗することも多々あります。

ただ、その失敗で自己肯定感が下がってしまい、その後受け身になる可能性も否めません。

自己肯定感が低くなると「この前失敗したから、また失敗するかも」「失敗が怖いから挑戦しない」といった思考に陥りがち。自らチャレンジする事に二の足を踏んでしまう状態になります。

 

そこで、親から「失敗しても大丈夫だからね」「私はあなたの味方だからね」と伝えてあげることが大切です。

親が味方でいてくれる、失敗しても良いんだ、と思うとチャレンジするハードルが下がります。

そして、もし失敗してしまっても「次はこうしてみる!」と、ポジティブな子に育つのです。

 

挑戦したプロセスを褒めてあげる


子どもが何かに挑戦した時は、結果ではなく挑戦したプロセスを褒めてあげる事が重要です。

何かにチャレンジした時に、成果を評価するアプローチだと「チャレンジしたこと自体」は評価されません。

そうなると子どもは、成果が出やすい「できること」にしか挑戦しなくなってしまいます。

 

そして、自分自身でも過程ではなく結果にフォーカスするようになり、結果が悪ければ失敗を恐れて消極的な子になってしまいます。

一方、チャレンジしたプロセスを褒めてもらえると、自ら挑戦する子に育っていくのです。

 

自己肯定感を高めて主体的な子に育てるために、「失敗しても大丈夫」「努力した事が素晴らしい」「自ら挑戦する事に意義がある」そういったメッセージを、普段の生活を通して子どもに伝えていきましょう。

 

参考

※1 「高校生の生活と意識に関する調査」における国際比較/文部科学省