中学受験生の保護者様にとって、「子どもがちゃんと勉強しているかどうか」はとても重要な問題でしょう。

いつ部屋を覗いてみても勉強している姿を見られず、不安になる方も多いと思います。とはいえ四六時中、子どもがしっかり勉強しているかを張り付いてみていることは時間的に出来ません。そのため、中学受験の勉強においても「お子さん自身に委ねる」つまり「自主的に取り組むせること」が必要です。

私がやって欲しいことは大きく分けて三つです。

 

 

▮➀計画を立てる


一つ目、週の初め、休日の時間のある時にお子さんと二人で勉強の計画を立ててみてほしいです。

今週は先週のテストの復習を月曜日、塾の算数の宿題を火曜日…というようにある程度お子さんの意見も聞きながら曜日ごとに何をするかをスケジュールにしてみましょう。一緒に計画を立てることによって自分で決めたことという意識も芽生えるので、ただやらされているだけ、というよりもお子さんもやる気が出ると思います。

 

 

▮②導く力(コーチング)を実践する


ここでのポイントはお子さん自身に決断させることです。上手く導いていくことが出来れば一方的に決めたことではないので、お子さん自身も自分で決めたことなので責任感を持って自発的に取り組くんでくれるようになります。

いわゆる『コーチング』が必要です。

 

実践例を参考に練習してみて下さい。

■親:「今週の算数で分からない所はどこだった?」

■子:「(単元名、大問題1⃣、この問題の意味が分からない等 )だったよ。」

■親:「なるほど、確かにこの問題は難しいね。じゃあ、どうやって復習していこうか?」

■子:「うーん、宿題とは別でもう1回解いてみようかな。」

■親:「そうだね、それがいいかもね。じゃあ、もう1回解説を見ながら解いてみよう!それでも分からなかったらどうする?」

■子:「うーん、どうしようかな。分かんない…」

■親:「うーん、困ったね。じゃあ、それでも分からなかったら、まずは解説を全て書いてみるのはどうかな?それか塾の先生に聞いてみてもいいと思うけど、どっちが良いと思う?」

■子:「解説書いて質問した方が質問しやすいかな。じゃあ、そうするね!」

 

 

▮③やったことのチェック(承認・褒める・ご褒美)をしてFBする


二つ目は、やったことのチェックです。週に1回、計画を立てる前くらいにきちんと決めたことができているのかをチェックしてみて下さい。

この時、やったノートを見るだけでなく、載っている知識や問題がきちんとわかっているか口頭で聞いてみて、理解度を測るときちんとお子さんが勉強していたかがチェックできると思います。

 

ここでのポイントは、やっていなかったら『罰(ペナルティ)』を出したり、叱ったりすることはNGです。

☑やったことを「褒めることで承認」してあげること

☑出来なかったことや理解度が低かったことをどうしていくか改善行動を一緒に決めていく

この繰り返しです。

 

さらに、出来たことにはささいなことで構いませんので「ご褒美」をあげることです。

なので、計画を立てる時は出来たことへの「ご褒美」もセットで決めていくことが大事です。

 

このように週末に進捗チェックとスケジュール管理、FBを集約することで忙しい中でもある程度自学の管理をすることが出来ます。

せっかく中学受験を頑張り、第一志望校に合格しても自主性が乏しく自立学習が出来ないと、

☑「どうやって勉強すればよいか分からない。」

☑「勉強の仕方が分からない。」

☑「習慣が身についていない。」

などが原因で中高6年間の成績が右肩下がりになる危険性もあります。

保護者様はお子さんが中学に入学した後のことも考えて「目の前の偏差値だけではなく、入学後に必要な力や行動は何か?」の視点で不足行動や必要な力を身につけさせるような声掛けやサポートをしてあげて下さい。